答え合わせのない教室とは、正解か不正解かという〇×で判断も採点もしない学びの場です。人が物事を伝えるための原動力は、自分の考えを持つことにあります。 身の回りの出来事や世の中の事象に対して賛成か反対か、好きか嫌いか、得意か不得意か、そして喜怒哀楽など一人ひとりの考え方は様々であり、そこに正解か不正解かという 判断は必要 ありません。自分がそう 考えたら、それが正解であり、自信を持つことが大切です。
一方で、学校での勉強はほとんどが正解か不正解かで採点されます。 定期試験でも受験でも〇と×の数で成績が付きます。もちろん公式、単語や熟語、年号、用語等の正しい知識を習得し、正解を導き出すことはとても大切な取り組みです。しかし、そうした〇×の世界だけに囚われていると、 自分の考えに対しても〇×を当てはめてしまい、「これで合ってるかな?」「もし間違っていたらどうしよう」と不安な気持ちが顔を出します。 特に、日本の学校教育は〇×に偏り過ぎているために、社会に出てからもその思考を引きずってしまい、自分の考えを発信することに消極的な人が少なくないように感じます。
大切なことは、正解か不正解かにこだわる勉強と同時に〇か×かに囚われない、まさに答え合わせのない取り組みを進めることです。その結果、自分の考えに自信を持つことができ、自分の言葉で伝える力が身についていくのです。この教室は、 世の中に様々な考えが溢れ、活発で健全なコミュニケーションが生まれることをサポートする役割を担っていきたいと考えております。